Yoshihiro Nishiguchi

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【自然農と暮らし】

種へ還る

畑のオクラが、朝いちばんの光の中で花をひらいていた。

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Yoshihiro Nishiguchi
7月 28, 2026
∙ 有料

淡い黄色の、絹のような花だ。一日でしぼむ。実になるのはそのあとで、僕らが食べるのはさらにそのあと。花を見ているのは、たぶん僕と、蜂と、朝だけだ。

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野菜の花を、人はあまり見ない。

オクラは莢として、きゅうりは果実として、にんじんは根として、食卓にやってくる。花はそのずっと手前にある。とりわけにんじんは、花を咲かせる前に土から抜かれてしまうから、その白い花を見た人は少ないと思う。

僕は27年前、無農薬・有機の農をはじめた。四年前からは、自然農に絞っている。耕さず、肥料も農薬も使わず、種は自分で採る。同じ畑で、同じ血をつなぎながら。

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