淡い黄色の、絹のような花だ。一日でしぼむ。実になるのはそのあとで、僕らが食べるのはさらにそのあと。花を見ているのは、たぶん僕と、蜂と、朝だけだ。
野菜の花を、人はあまり見ない。
オクラは莢として、きゅうりは果実として、にんじんは根として、食卓にやってくる。花はそのずっと手前にある。とりわけにんじんは、花を咲かせる前に土から抜かれてしまうから、その白い花を見た人は少ないと思う。
僕は27年前、無農薬・有機の農をはじめた。四年前からは、自然農に絞っている。耕さず、肥料も農薬も使わず、種は自分で採る。同じ畑で、同じ血をつなぎながら。