祇園祭の鉾立が始まるのは、毎年7月10日。今日は会社へ郵便物を取りに行った帰りに、カメラ機材を提げて、その現場へ足を向けました。着いたのは、ちょうど組み上げのピークでした。
大きな鉾が、釘を一本も使わず、荒縄だけで組み上げられていく。木と縄、それだけで、何トンもの神の乗り物が立ち上がっていく——それを見ているだけでも、胸が高鳴りました。加えず、頼らず、素材そのものの力を信じて組む。その姿は、耕さず、肥料もやらない僕の畑と、どこか同じ思想でできているように感じました。
けれど、いちばん心を掴まれたのは、この一枚でした。
乾いた藁の飾りに、みずみずしい緑の枝を、職人さんが丁寧に結びつけている。片方は、役目を果たして乾いていく命。片方は、今まさに生きて、葉を茂らせている命。その二つが、神に捧げるために、そっと寄り…



